氷菓 第22話(最終回)「遠まわりする雛」感想・作品情報(2020年再放送)

TVアニメ 氷菓 第22話「遠まわりする雛」視聴感想・作品情報


急な欠員で「生き雛祭り」に参加する事となった奉太郎はお雛さま姿の『える』が気になります!(笑)、夕暮れに二人で歩くのラストシーンの美しさに目を奪われた最終回!奉太郎と『える』の関係の答えは少し「遠回り」・・そのミステリーが解かれるのはまだ先となるようです

 

前回の感想(第21話)

Hi.アニ!

バレンタインの当日に盗まれた摩耶花の手作りチョコレート!その犯人は一体?見どころはシリーズ中で唯一激昂する『える』の姿、…

第22話「遠まわりする雛」【ストーリー】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第22話 あらすじ

えるに「生き雛祭り」の「傘持ち」役を頼まれた奉太郎。祭りの会場に行ってみると…、そこは戦場さながらの様子。男衆の気迫に圧倒される奉太郎。(HP引用)

脚本:賀東招二 絵コンテ:武本康弘 演出:武本康弘 石立太一 作画監督:西屋太志

第22話 感想

『える』の頼みで水梨神社の「生き雛祭り」に急遽参加することになった奉太郎。祭りの準備が行われている中、雛の行列が巡るルートの途中にある長久橋が予定にない工事で使えないことが分かり・・。

最初に触れておきたいのが最終回のゲスト声優陣のなんとも豪華なこと!。全員が間違いなくレジェンド級の声優さんばかりで、中には鬼籍に入られた方もいて今ではキャスティングは不可能!。文字通り「伝説の最終回」と言ってもよいのかも。

お祭りの開催を直前にして起きたトラブルに右往左往する大の男達。何だって只のお祭りにこんなに殺気だっている?。でもそれにはこの土地が持つ昔からの事情が・・。そんな大人たちが大騒ぎする大事を自分の権限で意図も簡単に『える』は収めていきます。

今まで知らなかった意外な彼女の持つ一面に触れた奉太郎。そして更にはお雛さまに扮した『える』の美しさに一目で心奪われてしまうのです!。今まで気づかなかった彼女の魅力に釘付けとなる奉太郎!もう彼女のことしか目に入りません。

『える』の顔を正面から見てみたいという衝動に駆られ遂に「気になります!」モードへと突入!!。いつもとは逆の展開なのかよ(笑)。

行列のルートにある長久橋を誰が何の目的で通行不能にしたのか?のネタバレの部分はいつも通りに伏せさせていただくとして(スイマセン)、最終回の見どころは何と言っても桜色に染まった夕暮れに二人きりで歩く奉太郎と『える』のラストシーン。

ここで『える』は土地を仕切る名家の娘としての使命を奉太郎に打ち明けます。「ひな祭り」は女子が幸せになる事を願う行事だというのに・・土地に縛られる宿命にある『える』にはここで生き死んでいく未来しかないのです。

気になります!な性分の彼女だから、きっと広い外の世界への憧れは小さくないはず。そんなことを考えながら見る『える』の表情が何とも切ないこと・・。

「ここが自分の生きる場所」と奉太郎に語る『える』、そしてここを奉太郎に見てもらいたかったとも告げ・・。これはどう考えても告白へGO!のシュチュエーション。奉太郎は彼らしくない大胆な提案を!というか間接的な所謂「プロポーズ」!?。

・・と思っていたらやっぱりラノベ主人公(ラノベじゃないけど)でよく見る?「妄想展開」でなのでありました(笑)。あれだけ「見たい!」と渇望していたのに、いざとなったら『える』のことを直視できない奉太郎がなんともカワイイ。

それにしてもこのお話しの大きな筋でもある「二人の関係」は未解決のまま最後になってしまった。

二人の「運命的な出会い」が第1話で描かれていましたが、観ている私たちにははっきりとしたその結末は分からず・・。お話しのスタートから考えると二人の関係が大きく変化したことだけは確かなのですが、今まで通り同じ部活の仲間という所からは脱していない。

これはミステリーで言うところの所謂「迷宮入り」というやつなのでしょうかね。サブタイトルの回収じゃないけれど、少し「遠回り」をする事にした奉太郎なのでありました(笑)。

でも普通はスッキリしない「物語はこれからも続く」という終わり方も、『氷菓』という作品を考えると実に味わいが深く感じます。「青春は甘くない」お話しの源にあるテーマに沿ったオチになっていて、且つ最後は灰色から薔薇色(桜色?)に変った奉太郎の青春も描かれているという「氷菓」らしい最終回だったのではないでしょうか。

 

劇中のモデルとなった飛騨一宮水無神社「生きびな祭」

引用:http://kashiwade.net/

飛騨高山in一之宮

飛騨一之宮公式観光サイト 昔ながらを伝える街みんな宮であわまいか…

今話の舞台のモデルとなったのは毎年4月3日に開催される飛騨一宮水無神社の「生きびな祭」です。

引用:飛驒一宮水無神社HP

今年は残念ながらコロナウイルスの影響で中止になったそうですが、過去に開催された写真を見るとアニメの再現度の高さがよく分かります。でもそれ故にお話しの中にあった「土地が持つ問題」やそれを仕切る「名家の存在」も現実にあるのかな?なんて思ってもみたり。

そう考えると逆にロマンを感じますね。

『氷菓』古典部のその後

原作小説『ふたりの距離の概算』で奉太郎たちは2年生に進級、そして「入部しない新入部員」のミステリーと向き合うことになります。って書きましたけど「ふたりの距離(It walks by past)」はまだ未読なので、アマゾンに記載されていた「あらすじ」を書いてみました(笑)。

2016年には短編集「いまさら翼といわれても(Last seen bearing)」も刊行されています(時系列不明)。映像作品としては幼い『える』と叔父・関谷淳の間に何が起こったのか?というミステリーを描く実写版「氷菓」も公開。

話がそれますが、この実写版・氷菓の評価(駄洒落じゃないよ)が実に辛いのですよね・・「アマゾンレビュー」調べで。「主人公たちのイメージがアニメと違い過ぎる!配役ミスだ!!」なんて感想もあるのですが、氷菓の原作はTVアニメじゃなくて「小説」ですからね!(笑)。

私も原作小説(The niece of time)を読んで実写も観てみましたが、劇中のセリフやあからさまにイモ臭く描かれている「田舎の高校生」(!)な古典部の面々等から考えると、たぶん実写の方が原作に「よっている」ような気もします。

実写化でショックを受けた作品(某奇妙な冒険等)は過去いくつかありましたが氷菓の場合はそこまではなかったかな・・。それは私が小説を読んでいたから、というのもあるかもしれません。ちなみにアニメ・実写ともそうは感じないのですが、原作小説での『千反田える』は女子としては細身ながらもかなり大柄で「多分、里志より大きい」という奉太郎の所見があります。

話を戻しますがコミカライズの方はTVアニメのエピソードを通り越し、なんと『ふたりの距離の概算』編に突入!。何を言っているのか分からねーと思うが・・TVアニメのコミカライズのはずが「小説のコミカライズ」になっちまったぜ!!(笑)。

テレビアニメの放送が終了し約8年も経つのに・・TVアニメは終わったけれど、ぜひコミカライズの方は「完走」をしてほしいところです。

ということで、「まだまだ終わらない!」氷菓の今現在でございました。ところで私のような極々一部(!)のファンは「アニメ続編(第2期)」を待ちわびていたりするのかな?。原作小説の刊行はもちろん、コミカライズも続いていて根強い人気を誇る氷菓なのですが・・事情を考えると正直ちょっと複雑な気持ちです。

ご存じの件もあり、たぶん京都アニメーションが氷菓の続編を制作するのは現状かなり難しいのでは?と思っています。これは「京アニでの続編」という事に拘ればそれは全ての作品にも言え、叶わない夢なのかもしれませんが・・。

やはり私が観たいのは京アニの作った「氷菓」なんですよね。

でも、ハードルを下げてコミック同梱版のOVAだったら「何とかイケるんじゃないですか!?」と諦めの悪い私のため何卒ご検討いただけないでしょうか?(笑)。多分コミック激売れ!もちろん私も買いますのことよ!!(錯乱)。

おまけ:OVA 第11.5話「持つべきものは」放送!

今週で氷菓の再放送は終了となりますが・・なんと今までTV未放映(たぶん)だった第11.5話 OVA「持つべきものは」が放送されます!。有料放送のAT-Xでは放送されたのですが、まさか無料で『える』のはじける水着姿が拝めるとは・・ありがたや(笑)。

この回は「配信されていない」エピソードなので未見の方は要録画!テープのつめを折って永久保存としてください!!(オッサン・・)。もちろん、その後はちゃんとブルーレイも買うのですよ!(笑)。

 

 

『氷菓』関連商品 

ブルーレイBOX

※TV未放映OVA収録(第11.5話)


OP/ED主題歌


コミカライズ


原作小説


『氷菓』放送局情報(2020年再放送)

BS11 毎週火曜 25:00〜

アニメシアターX(AT-X)毎週(木)22:00 毎週(土)14:00 毎週(水)6:00 【30分×2話ずつ】

配信

NETFLIX・U-NEXT・HULU・dアニメストア等で配信


『氷菓』スタッフ・CAST

STAFF

原作・構成協力 – 米澤穂信(角川文庫刊『〈古典部〉シリーズ』から・『月刊少年エース』連載)
企画 – 安田猛、八田陽子、武智恒雄、井上俊次
監督 – 武本康弘
シリーズ構成 – 賀東招二
キャラクター原案・デザイン・総作画監督 – 西屋太志[注 12] 色彩設計 – 石田奈央美
設定 – 唐田洋
美術監督 – 奥出修平
撮影監督 – 中上竜太
編集 – 重村建吾
音響監督 – 鶴岡陽太
音楽 – 田中公平
音楽プロデューサー – 斎藤滋
音楽制作 – ランティス
エグゼクティブプロデューサー – 安田猛
プロデューサー – 伊藤敦、八田英明
アニメーションプロデューサー – 瀬波里梨
アニメーション制作 – 京都アニメーション
製作 – 神山高校古典部OB会


CAST

折木 奉太郎:中村悠一
千反田 える:佐藤聡美
福部 里志:阪口大助
伊原 摩耶花:茅野愛衣
折木 供恵:雪野五月
遠垣内 将司:置鮎龍太郎
入須 冬実:ゆかな
十文字 かほ:早見沙織
沢木口 美崎:伊瀬茉莉也
糸魚川 養子:小山茉美
田名辺 治朗:福山潤
陸山 宗芳:森川智之