授業中に起きた「怒り」のミステリーが気になる『える』の奉太郎へのいつも以上の絡み方(笑)、推理で謎は解けましたが・・奉太郎にとって彼女の謎が解けるのはまだまだ先みたい?
・TVアニメ『氷菓』第6話「大罪を犯す」の視聴感想・作品情報等を書いています。作品を「もうちょっと」楽しむための一助となれば幸いです。
前回の感想(第5話)
そのタイトルに込められた声なき「叫び」に息を止める『氷菓編』の苦い結末、青春の「薔薇色」とは何か?それを見つけに行く奉太…
文集・氷菓の名前に込められた叔父・関谷のメッセージを思い出した『える』。それにしても『薔薇色』であるはずの高校生活を送ることが出来なかった彼の無念が重すぎる・・。この「薔薇色の青春」を送れなかった「後悔の気持ち」って、その当時に青春時代を過ごした人達の「共通の思い」だったりするのでしょうか?。
作成した動画を友だち、家族、世界中の人たちと共有…
理想の社会の実現を信じ、デモで警官隊と衝突を繰り返す毎日・・。大人への反抗は終わり、厳しい管理教育の時代に青春を過ごした私にはとても想像が出来ません。
でも薔薇色ではなくても少なくとも「灰色」ではない時代のエネルギーをこの時代に感じるし、薔薇色でも灰色でもなく「燻って」いた私にとってちょっと憧れる気持ちもあるのです。
薔薇色以上に眩しい「完全燃焼」ってやつ。省エネの奉太郎は嫌がるのでしょうけど(笑)。
45年前の関谷が伝えたかったメッセージ、それは奉太郎にどこまで届いたのでしょうか・・。
第6話「大罪を犯す」【ストーリー】
第6話 あらすじ
怒号が飛んでくる。叫ぶえる。いったい何が起こったんだ!?つい気になってしまった奉太郎はえるに真相を尋ねてしまう。実はですね・・・。(HP引用)
脚本 西岡麻衣子 絵コンテ・演出 坂本一也 作画監督 高橋博行
アニメ視聴感想(第6話)
数学の授業中、関数式の「値域」が答えられない生徒に対し急に怒り始める教師・尾道。『える』は授業の進度が間違っていることを彼に指摘します。几帳面なはずの彼が何故そんなミスを犯したのか?。それが今回奉太郎が解くべく「怒り」のミステリーです。
ミステリーの「タネあかし」は置いておいて、そこまでに至る古典部の4人のいつものようなやり取りが楽しい。特に今回は『える』の「気になります!!」が更にパワーアップ!(笑)。大天使「チタンダエル」を召喚することに(笑)。
好奇心に満ちた『える』の瞳から奉太郎は決して逃げることは出来ません(笑)。それにしても毎度の展開パターンながら、毎回様々な演出を凝らして描いてますよね。なんと引き出しの多い事か・・。
いつも以上に「近く」奉太郎に絡んでくる『える』(笑)。いや近すぎでしょう!。奉太郎にとって『える』の「気になります!」は、ある意味で「魔性」なんですよね。その瞳から逃げることは出来ず彼女の手中に完全に陥ってしまうという。最大のモットーである「省エネ」ですら狂わされてしまう奉太郎。
ちなみに奉太郎の読んでいる小説は「パンデミック」がテーマみたいなんです。ちょっとタイムリーすぎませんか!?予言めいていてちょっとビックリ!です。
ということで今回は少し滞りながらも奉太郎の名推理は無事終了。そして次回は『える』の今までとはちょっと違った魅力的な?姿が描かれます。ちょっとしたネタバレになってしまいますが、それに奉太郎は「やられて」しまうのです(笑)。
『える』の心の内を推察する奉太郎。でも読み切れない彼女の事を解ろうとするのは七つの大罪のひとつ「傲慢」だと結論づけ、それをやめるのですが・・。
奉太郎はたぶん心の奥底で彼女のことが「もっと知りたい」のです。そして帰宅を促された奉太郎が、読みかけの小説の表紙を見ながら「続きは明日でいいか・・」と結ぶセリフが実に上手い。奉太郎にとっての「最大のミステリー」が解けるのはまだまだ先みたい?。
いや、解けることのない永遠の謎なのかも・・。
■『氷菓』関連商品
ブルーレイBOX
※TV未放映OVA収録(第11.5話)
OP/ED主題歌
コミカライズ
原作小説
『氷菓』放送局情報(2020年再放送)
BS11 毎週火曜 25:00〜
アニメシアターX(AT-X)毎週(木)22:00 毎週(土)14:00 毎週(水)6:00 【30分×2話ずつ】
配信情報
NETFLIX・U-NEXT・HULU・dアニメストア等で配信
『氷菓』スタッフ・CAST
STAFF
原作・構成協力 – 米澤穂信(角川文庫刊『〈古典部〉シリーズ』から・『月刊少年エース』連載)
企画 – 安田猛、八田陽子、武智恒雄、井上俊次
監督 – 武本康弘
シリーズ構成 – 賀東招二
キャラクター原案・デザイン・総作画監督 – 西屋太志[注 12]色彩設計 – 石田奈央美
設定 – 唐田洋
美術監督 – 奥出修平
撮影監督 – 中上竜太
編集 – 重村建吾
音響監督 – 鶴岡陽太
音楽 – 田中公平
音楽プロデューサー – 斎藤滋
音楽制作 – ランティス
エグゼクティブプロデューサー – 安田猛
プロデューサー – 伊藤敦、八田英明
アニメーションプロデューサー – 瀬波里梨
アニメーション制作 – 京都アニメーション
製作 – 神山高校古典部OB会
CAST
折木 奉太郎:中村悠一
千反田 える:佐藤聡美
福部 里志:阪口大助
伊原 摩耶花:茅野愛衣
折木 供恵:雪野五月
遠垣内 将司:置鮎龍太郎
入須 冬実:ゆかな
十文字 かほ:早見沙織
沢木口 美崎:伊瀬茉莉也
糸魚川 養子:小山茉美
田名辺 治朗:福山潤
陸山 宗芳:森川智之