小室哲哉【引退】scene 1990’s

2018年3月21日

アーティスト「小室哲哉」を振り返る

 

はじめに

1月19日の小室哲哉さんの引退会見をみて、この記事を書いています。1980年代編もあります

のでぜひお読みください。

 投稿 

 

 

ソロアルバムの発表        

 

 

アルバム「CAROL」発売され、その全国ツアーが終わった後にTMネットワークの活動を休止します。

それから彼がしたのは「ソロアルバム」の発売でした。そんなに時間が空かなかったと思うので、ツアーと平行して作っていたのかな。この時期映画のサントラ製作もあったのですが活動休止でいろんな創作活動ができたのではないでしょうか。

 

 

 


Digitalian is eating breakfast Original recording remastered

 

 

このアルバム、彼のボーカル入り初めてのアルバムだったのですが、聞いてすぐ「がくっ」とずっこけた思い出があります。控えめに言って「下手だった」(笑)。

ラジオで「ボーカルのレッスンに通った」と話していたので本人も自覚はしていたんでしょう。次のソロアルバムではまだマシにはなるんですが・・・。

でも音は今まで聞いたことがない音でした。「シンクラビア」という当時の日本には3台しかない音楽製作用の専用コンピュータを使っていて、信じられない程低い低音がアルバム冒頭に入っていました。すごく分厚い電子音です。

どの音も人工的に作られたはずなのに、収録曲のどの音も聞いた事がない「厚み」がある音なのにどれも「生々しい」。当時の常識を破ったアルバムでした。

ちなみに日本にある3台のうち1台は加山雄三さんが所有していたとの事(本当かな?)。

マイケル・ジャクソンのアルバム「BAD」でも使われているそうです。

 

 

 


DRESS Original recording remastered

 

 

どういういきさつかは分かりませんが、同じ年に海外のエンジニアに楽曲の再製作を依頼して作られた「DRESS」というベストなのに新作、というアルバムも発売されました。

 

 

 

リニューアルとハードロック    

 

 

ソロアルバム発売の翌年、TMネットワークは「TMN」とグループ名を改名します。ラジオで「ねっとわーく、は古臭い」と話していました。

名前だけでなく本人達曰く、「リニューアル」で音楽のジャンルもさらにロックに寄った、というかほぼロックの音楽に変わりました。

話は変わりますが「リニューアル」はこの当時ほとんど使われない言葉でした。リニューアルオープンとか最近はよく聞きますが、彼らが初めに使い始めた言葉だった思います。

 

 


RHYTHM RED Original recording remastered

 

 

小室哲哉らしく、このアルバムでも「実験」が行われています。収録曲の「RHYTHM REDBEAT BLACK」は「打ち込み」+「ロック」+ラップミュージックのテイストをもった楽曲です。RUN DMCのような雰囲気はあるのですが、よりダンスっぽい。

でも先ほど書いたシンクラビアを製作に使っているので音はすごく生々しい、聞いたことがない音でした。

話がそれますがロックのジャンルのアルバムは音が良くない(録音の状態が悪い)のが常識だったと思うのですが、このアルバムは信じられない程の高音質で製作されていました。

でも今までの音楽とあまりにもかけ離れていたので、ここで聞かなくなったファンは多いのかも。

当時は「バンドブーム」ということもあり、こうした変更は好意的に受け入れられなかったように覚えています。人によっては音楽のランクが下がった、と思った人もいるんじゃないかな。

 

 

 

 

TRFと「活動休止」        

 

 

この翌年にオリジナルアルバム「expo」を発売するんですが・・・当時の私には「?」でした。

まず音が悪かった・・・本人達が「ハウスサウンドに挑戦したアルバムなのであえて音は悪い」と雑誌等で言っていたのですが、なんでだろう私はあまりこのアルバムは好きではなかったです。ロックでもなくダンスでもなく・・・音楽的な実験も私には見つけられませんでした。

その後またベストアルバムやフェイクのライブ盤?が発売されたりしましたが、グループとしてもうやる事はなくなったのかな、というくらい活動が失速していったような気がします。

そんな時、彼がプロデュースする「TRF」のアルバムが発売されます。

 

 


EZ DO DANCE

 

 

 

彼がプロデュースした初めてのヒットアルバムですね。音楽的な実験はないけれど「どうしたら売れるのか?」を今までの蓄積から実験したグループだと思います。

「売れる」というところを考えて作曲は自分がやり、トラックダウン(サウンド製作・録音)はイギリスのプロデュースグループ「pwl」に依頼して製作されました。

小室氏は以前発売したリプロダクションシングル「Get Wild 89」のスマッシュヒットでロックよりダンス色が強いほうが世の中に受け入れられやすいとの判断だったのでしょうか。

 

TRFから世間の評価ががらりと変わったんじゃないでしょうか。彼の音楽らしくいろんな楽しみ方ができる。

アイドルじゃなくてバンドでもなくて「ダンスユニット」というのも視覚的に新しいと思いました。私も素直に「こんなのが聞きたかったかも」でした。

・・・でも今考えればこの成功が「あまりにも寄り過ぎた」楽曲製作になっていくきっかけだったのかな。

 

 

 


WORLD GROOVE

 

 

 

この成功で彼はTMNの活動を休止します。もちろんそういうアナウンスはなかったのですが当時はタイミング的にそうなのかな?と思いました。

以後はプロデュース業に専念するんですが、私は彼のCDはほとんど聞かなくなりました。他の邦楽や洋楽もあまり聞かなくなったのではあるのですが・・・。

以降、製作する音楽がロック色の非常に薄いものへと移っていったので個人的にはそんなに聞きたいと思わなくなった。いろんな楽しみ方ができるのが彼の作った音楽の良い所だったと思うのですがそれが無くなっていった感じがしました。

いや、以降の楽曲にも良いところはあるのでしょう・・・たぶん自分が聞かなかっただけで。世の中ですごく流行していたのに本当に聞かなかった。

 

最後に

会見から時間が経ったのですが、どのテレビ番組でも彼の音楽製作の功績については触れてなかったと思います。

というか、しばらく経った今ではほとんど空気の扱いです・・・。世の中、なんかこんな感じなので今引退なんかしなくてよかったのに、です。

でも、個人的には年齢を理由に引退をするアーティストもいるので反対はしないですし、会見でも言っていましたがタイミングがまさに今だったのでしょう。

彼の残した足跡に一言「ご苦労様でした」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音楽

Posted by hivicon