はたらく細胞BLACK アニメ第11話 感想

2021年冬アニメ はたらく細胞BLACK 第11話「自暴自棄、痛風、反乱。」感想・作品情報

 


親友を失って抜け殻となった赤血球は自分を殺せと脾臓で直訴!でも自分で死を選ぶことすら許されずに・・社畜道極まるこれぞブラック!!。

虐げられてきた「痛み」を伝えるため世界を壊し始める赤血球たち。

破壊からは何も生まれないと白血球は言うのですが・・素直に納得が出来ないイカンの私(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第11話【ストーリー】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第11話 あらすじ

胃酸の海に落ちていく赤血球(AC1677)のフラッシュバック。友を失ったのは自分のせいだと、赤血球(AA2153)は自暴自棄になっていた。しかしこの身体(せかい)は、ひとりの赤血球が立ち直る猶予など与えてはくれない。
睡眠・運動不足により益々ブラック化の一途をたどる体内に現れたのは、上空を浮遊する、鋭角で無機質な巨大物体。過去に例を見ない、謎の細菌が襲来する——。(HP引用)

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第11話 感想

眼前で自分を庇って死んだ同僚(AC1677)の姿が目に焼き付いて離れず、仕事にも行かずに己を責め続ける日々を送っている赤血球。

その同僚の顔見知りである一般細胞の奥さんからAC1677が自分のことを褒め仕事の励みにしていたという話を聞き心を壊してしまいます。

もう働けない・・生きることを諦めた赤血球は、血液の一生を掌る器官である脾臓で自分を廃棄処分して欲しいと直訴します。

しかし働けるかどうかのチェック役である赤脾髄から返ってきた言葉は「働け!」、なんという非情なジャッジなのか。

 

 

死ぬことさえも許されない究極の社畜道!これぞブラック!!。

でも現実で考えれば「生きるのに絶望したから殺してくれ」と誰かに言われたとしてもそれには強くNO!と返答するしかないですよね・・。

部下に「そこから飛び降りて死ね!」と言う経営者がいることを考えれば、冷たいように思えた赤脾髄が赤血球に向けた言葉は叱責ではなくエールだったのでありましょう。

でも精神が消耗しきった赤血球にその思いは届かずで・・この苦しい「痛み」を誰にも分かってもらえない赤血球はこの「世界」に向け拳を叩きつけるのです。

 

 

 

そして最後に「本当に悪いのは誰なのか?」という司令のセリフでお話しは畳まれます。

たくさんの細胞たちの命を奪った体内環境の悪化ですが抑々そうなった原因は?喫煙やアルコール、そして睡眠不足を引き起こした原因である不摂生な生活環境は何故生まれたのか・・。

この「世界」を追い詰めて激しいストレスを与えているのは一体誰?。

個人の問題ではなく社会の問題である事が暗に示され重苦しい雰囲気の中お話しの幕は下ります。

 

 

一つ救いがあったのはAC1677の死を知って涙を流す一般細胞の奥さんのシーンです。

死んだAC1677は一等賞ではないどころかよく働くとは決して言えない赤血球だったのですが、だからといって社会の中で欠けてもいい存在では無いことを奥さんの涙が語っていたような気がします。

 

 

 

 

 

それにしても重かった・・そして来週はいよいよ終焉の時が来るという事?。

某伝説巨神のアニメのようにもし終わりからの再生が描かれる展開となったら、これはもう神アニメと後世に語り継がれる事は間違いないのでしょうけど・・多分また薬の投与で助かるはず(笑)。

いくらブラックだと言っても本当の死は流石に描けないと思う、ブラック労働の風刺ではなく何というか・・エヴァっぽい宗教的なテーマを持った作品になってしまいますしね。

 

 

 

世界に対し激しい怒りをぶつける赤血球を「破壊からは何も生まれない」と優しく諭す白血球。昨今SNSで噴出する社会への不満へのアンサーと言えるのかも。生き辛い世の中でもそれを肯定して癒しあい支え合わなければ人は前に進めないのです。

・・といい子ちゃんな事を書きましたが、意地悪く考えれば社会の在り方に不満を持っているにそれを肯定すればそれは弱い者が譲歩する世の中となってしまうのでは?と思うのです。

かって経済大国だった日本が今や世界の中で一番貧しくなってしまったのは我慢強さがその原因になっていると思うのです。バブルが崩壊し、社会に対する「カイゼン」がないまま30年が過ぎてしまった。

みんな等しく貧しくなってしまった・・そして皮肉なことにその社会の弱点を見抜いた一部の人間が「搾取する社会の仕組み」を作ったというわけです。ブラック労働とは勤勉な日本人の本質を利用するところから生まれたんじゃないかな?と個人的に考えています。

なので社会が作り変えられるさまを見て体験して生きてきた私からしてみれば、強さと優しさに満ちた白血球の言うことは正しいのだけれども、それを全部肯定することは・・素直に出来ないなぁ。

こんな事を書くのは我ながらカッコ悪いのではありますが(笑)、若い人には良く考えた上で本当に正しいと思ったことを妥協で曲げてほしくないな、と思います。

私のようもう取返しが出来ない人間とならないように・・。

 

 

『はたらく細胞BLACK』twitterまとめ&商品紹介 (2021.3.6)

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『はたらく細胞BLACK』放送・配信情報

放送局

TOKYO MX:毎週(土)24:00~
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AT-X:毎週(日)21:30~※リピート放送:毎週(水)29:00/毎週(日)6:30

配信

アマゾンプライム・NETFLIX・Hulu・U-NEXT等で配信


 スタッフ・CAST

STAFF

原作:原田重光 初嘉屋一生 清水茜(講談社「モーニング」連載)
監督:山本秀世
シリーズ構成・脚本:森ハヤシ
キャラクターデザイン:安彦英二
メカニックデザイン:氏家嘉宏
アクションエフェクト作画監督:神谷智大
美術監督:佐藤正浩 塚原千晶
美術監督補佐:大田麻友香
色彩設計:岡亮子
3DCGIディレクター:原一晃(旭プロダクション)
撮影監督:髙津純平
撮影監督補佐:高村真実
編集:長谷川舞
音響監督:田中亮
音響効果:北方将実
音響制作:スタジオマウス
音楽:菅野祐悟
音楽制作:アニプレックス
アニメーション制作:ライデンフィルム


CAST

赤血球(AA2153):榎木淳弥
赤血球(AC1677):KENN
白血球(1196):日笠陽子
白血球(8787):Lynn
白血球(1212):内山夕実
主細胞:鳴海崇志
血小板:久保ユリカ
マクロファージ:椎名へきる
肝細胞:ブリドカット セーラ 恵美
脳細胞(司令):平川大輔
ナレーション:津田健次郎