映像研の次なる挑戦は「聖地アニメ」製作とその作品の同人即売会での出品、「お前ら面白い作品を作ってください!」その金森氏の叫びは幼少時のビジネス挫折体験から来たものでした!!
・2020年冬アニメ『映像研には手を出すな!』第9話「コメットAを目指せ!」視聴感想・作品情報等を書いています。作品を「もうちょっと」楽しむための一助となれば幸いです。
前回の感想(第8話)
第9話「コメットAを目指せ!」【ストーリー】
第9話 あらすじ
文化祭での上映会は大成功に終わり、DVDの予約も多数取ることができた。しかし、ロボットアニメの権利はクライアントであるロボット研究部にあり、映像研に残された利益はごくわずかだった。金森は、学校の外に出て、自主制作物展示即売会「コメットA」に参加することを提案する。どこに行こうというのか、金森は浅草と水崎を連れて出かける。芝浜の市街地には、複雑な町並みや入り組んだ水路、地下商店街などが広がっていた。(HP引用)
【アニメ視聴感想】第9話
文化祭での新作上映とそのDVDの販売も大成功に終わった映像研、しかしその利益の多くは出資元のロボ研へと渡り、アニメ制作の収益は実質ないに等しい結果に。ん?、これって「製作委員会」制度で作られている今のアニメ業界の状況と似ているような(笑)。
やはりここはオリジナルの企画作品が欲しい・・。ということで金森氏は芝浜商店街の協力で「町おこし」アニメの製作を立案します。そしてその作品を自主製作物即売会「コミットA」で大量に売る事を決めるのですが・・。
コミットAっていわゆる「コミケ」ですよね。これは大きな儲けが転がり込みそう!?
芝浜の「傾いた」地下商店街、まるで日本の近未来の姿を暗示しているかの様・・。そういえば夏は暑く冬は豪雪という芝浜の気候は、未来の地球世界の異常気象からなのでしょうか?。
芝浜の街の公共交通機関が鉄道ではなくモノレールなのは、その気象災害の影響を受け難くする為だったりして?。
幼少の頃、親戚が経営する雑貨店の潰れてしまう経緯を見てしまった金森氏。「売れる作品を作らなければ意味がない!」と力説します。ただ品質に拘るだけではお客は「作品にお金を落としてくれない」。まるで今まさにアニメを観ている視聴者に語り掛けているような金森氏の言葉、実にリアルに迫ってきます!(笑)。
でも・・あまりにも視聴者に媚びた作品が直ぐに飽きられ、そして忘れ去られていくのもまた間違いのない事実ではないかと。ここのバランスが難しいところなんだと私は思います。ある程度長い期間で作品が支持されなければ「ビジネス」としてもマイナスです。
良い作品ならたとえ公開時の興行が失敗しても、後から確実に次のビジネスチャンスを生むと思うので。
それにそもそも莫大なビジネスとなる海外市場で広く人気を集めている作品が、ある程度「昔の作品」であることを考えればビジネスの結果として帰結するのにはかなりの時間がかかるはず。まあ、学生の自主製作アニメには関係のない話なのかもしれませんが・・。
でもそんな私の気持ちを代弁してくれるかの如く、浅草氏は奮起して演出の強化であくまでも斬新な作劇で「最強の世界」作りを目指すのです!。なにこのオトコ前感!カッコイイ!!!。思わず惚れてしまいますわ(笑)。
今まで感じたことのない「衝動感」が浅草氏のアニメのスタートなので、これは絶対に譲れない正論の部分なのです。果たして映像研の新作はどんな「まだ見ぬ世界」を見せてくれるのか?、次回の展開が楽しみです。
それにしても「生徒会」がマジでヤクザ(笑)。みかじめ料の徴収に抜かりがない。校外の活動で大きな収益を上げようとする映像研との間で最後に一悶着ありそうな気がしますね。
『映像研には手を出すな!』配信情報
フジテレビオンデマンドで独占配信
スタッフ・CAST
STAFF
原作 大童澄瞳 小学館 _ 月刊!スピリッツ 連載中
監督 湯浅政明
脚本 木戸雄一郎
音楽 オオルタイチ
キャラクターデザイン 浅野直之
美術監督 野村正信
色彩設計 中村絢郁
撮影監督 関谷能弘
編集 齋藤朱里
音響監督 木村絵理子
アニメーション制作 サイエンスSARU
CAST
浅草みどり:伊藤沙莉
金森さやか:田村睦心
水崎ツバメ:松岡美里
百目鬼:花守ゆみり
さかき・ソワンデ:小松未可子
藤本先生:井上和彦
ロボ研小野:小野友樹
ロボ研小林:小林裕介
ロボ研後藤:綿貫竜之介
ロボ研関:井澤詩織