作品のグレードアップのため提携という名の脅迫で協力を強いられる音響部(笑)、美術部との「背景打ち」で作品のディティールに自信がなくなった浅草氏に金森氏が「監督の責任の重さ」を一喝!
・2020年冬アニメ『映像研には手を出すな!』第6話「前作より進歩するべし!」視聴感想・作品情報等を書いています。作品を「もうちょっと」楽しむための一助となれば幸いです。
前回の感想(第5話)
第6話「前作より進歩するべし!」【ストーリー】
第6話 あらすじ
映像研は文化祭で上映するロボットアニメに取りかかった。今回は美術部が背景を手伝ってくれるという。オープニング曲はロボ研が作曲、劇中の音楽は水崎が知り合いに頼むことになった。金森は、効率改善のためにPCの調達に動く。関わる人数が増えていくことに不安を感じる浅草。さらに、音響部についての情報がもたらされ、金森と浅草は部室を訪ねる。そこには膨大な量の音源を守る音響部唯一の部員、百目鬼(どうめき)がいた。(HP引用)
【アニメ視聴感想】第6話
次第に形が見えつつある映像研の新作ロボットアニメ制作。金森氏は自身のネゴシエーション能力で関係各所に広く協力を求めていきますが・・。
いや、協力関係ではなく脅迫か(笑)。音響部の「百目鬼(どうめき)」は映像研との提携を無理矢理結ばされますが、完全に支配下に置かれたとも言える状況に。それにしてもこの百目鬼もそうですが人種がよく分からんキャラが多いですね。金森氏も見れば見るほどアジア人の外見じゃないし。
走っている浅草氏に「SE」が付くシーンがありましたが、場面が変わっても「足音」が変わらない状況は確かに精神的な不安を覚えます。キャラクターを演じる声優さんはもちろんのこと、物語を形作る音(音響効果)ってほとんど気にかけられていないんじゃないかな?。
特にPC・スマホ・タブレットでの視聴が増え、アニメの感想で「音響」が上がってくるのは皆無だと感じます。できれば大きいテレビとホームシアターでアニメを見て欲しい!。良い作品はより素晴らしく、そうでない作品は・・その出来が如実に表れます(笑)。
手間とお金はかかりますが「迫力」が増すのはもちろん、音量を上げなくても今まで聞こえなかった音が聞こえてきて作品に対する没入感がやはり「ダンチ」なのです(富野節)。
美術部との「背景打ち」で作品のディティールに自信がなくなる浅草氏。一般人にはアニメの「お約束」や制作上の制約など分かるはずもなく、打合せの段階で悪気はないながらも残酷な指摘を受けます・・。
作品の方向性はこれでいいのか?。疑問を抱き現実逃避から作品否定に向かうこの流れ、視聴者の厳しい目線を気にして商業作品を創作している方々にはリアルな「あるある」だったりして(笑)。ロボットアニメなのにロボットを否定する(笑)浅草氏の御乱心に金森氏は「アンタが駄目だと思うからダメなんすよ!」と一喝!。
出来上がった作品のすべての責任を作るのは所詮監督、もし失敗してどうせ叩かれるのであれば人の眼を気にせず「好きなもの」を作ったほうがいい。あまりにも視聴者を気にしていたら出来上がった作品はどれも同じ物になってしまうのでは?。
そう考えると自信を失った浅草氏への金森氏のアドバイスはすごく優秀に思えます。
やる気を取り戻し作品のディティールを補強した浅草氏。作品の完成に近づくためにあと必要なものは?、あとは声優でしょうかね。なんだか来週くらいにはもう作品が出来上がりそうなんですが?。次回の展開が楽しみです。
『映像研には手を出すな!』配信情報
フジテレビオンデマンドで独占配信
スタッフ・CAST
STAFF
原作 大童澄瞳 小学館 _ 月刊!スピリッツ 連載中
監督 湯浅政明
脚本 木戸雄一郎
音楽 オオルタイチ
キャラクターデザイン 浅野直之
美術監督 野村正信
色彩設計 中村絢郁
撮影監督 関谷能弘
編集 齋藤朱里
音響監督 木村絵理子
アニメーション制作 サイエンスSARU
CAST
浅草みどり:伊藤沙莉
金森さやか:田村睦心
水崎ツバメ:松岡美里
百目鬼:花守ゆみり
さかき・ソワンデ:小松未可子
藤本先生:井上和彦
ロボ研小野:小野友樹
ロボ研小林:小林裕介
ロボ研後藤:綿貫竜之介
ロボ研関:井澤詩織