映像研には手を出すな! 第4話「そのマチェットを強く握れ!」感想・作品情報

「細工は流々仕上げを御覧じろ!」スクリーンからほとばしる未曾有の映像体験に飲み込まれる観衆たち!、裏方の金森氏の実務能力が実にカッコよく「惚れた」第4話でした!!

・2020年冬アニメ『映像研には手を出すな!』第4話「そのマチェットを強く握れ!」視聴感想・作品情報等を書いています。作品を「もうちょっと」だけ楽しむための一助となれば幸いです。

前回の感想(第3話)

Hi.アニ!

予算獲得の為に映像研が制作するのは「戦車×女子高生!」でも某ガル〇ンとは違いなぜか漂う昭和のセンスが渋い(笑)…

第4話「そのマチェットを強く握れ!」【ストーリー】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第4話 あらすじ

予算審議委員会で上映する短編アニメに取り組む映像研の3人。しかし作業はなかなか進まない。風景だけのカットを入れたり見せ場を繰り返すなど、浅草がテクニックを駆使するが、動きの細部にこだわる水崎の作画の遅れは取り戻せない。金森は、脅したりすかしたりして妥協案を提示する。そして迎えた委員会の日。相手となる生徒会は、「生徒会には手を出すな」と言われるやっかいな存在だ。映像研は予算を獲得することができるか?(HP引用)

【アニメ視聴感想】第4話

予算審議委員会でお披露目するアニメ「マチェットを強く握れ!」の制作に取り掛かる映像研。しかしあくまでもクオリティを追い求める水崎氏に対し納期という大きな壁が・・。金森氏は様々な妥協案を提示しクリエイターの二人をコントロールしていきます。

昔からある尺稼ぎのテクニックに思わず「あるある」と頷きつつも・・最近のアニメでも結構よく見るようになったよね、とちょっと寂しい気分に(泣)。ところで作品制作は結局「デジタル」になったのね。2話で思わせぶりに登場した「撮影台」は一体何だったのか・・。

でも彩色の作業を中心にPCの力を借りなけらば線画だけのアニメになっちゃいますしね。話は変わりますが、劇中に登場したアニメーション制作支援ソフトって個人で入手が出来るものなの?主に金銭面で。ちょっと調べてみたらそれなりの「いいお値段」がするみたい。

※劇中で使用されていたソフトとは異なります。サイエンスSARUでは・・使っていない?(試用ダウンロードあり)

学校の備品ではなく(?)たぶん水崎氏が個人で所有しているソフトじゃないかな(笑)。でも大手のアニメスタジオも使っている本格的なソフトみたいなので、それを考えると納得のプライスではあるのかも。

今話はとにかく金森氏がカッコいい回でしたね。制作工程の段取りや強者というか曲者の生徒会役員たちとやり合うシーンもそうですが、自分がイイなと思ったのは美術部に背景制作を依頼に行くシーン。依頼という名の二人への「けん制」(特に水崎氏)のような気がしましたが(笑)。

「手書き」の作画にこだわる水崎氏を何と説き伏せるための浅草氏も巻き込んだ「駆け引き」に思えるんですよね。本当に背景制作を依頼した美術部の返事はNGだったのか?いや、そもそも金森氏は本当に美術部へと出向いたのか・・。

ここのシーンの一連の流れのキャラクターの描き方も実によくてニヤッとしてしまう。水崎氏の作画フォローに浅草氏が回ると聞いた時に一瞬「ゲッ!」と拒否る表情の水崎氏がいい味出しているのです(笑)。

作画にはこだわりある水崎氏なので他人の手は入れたくない?、のかな。

実際の商業アニメでも金森氏のような俯瞰で物を見る役回りの人が必要なんでしょうな。制作にかかわる人が全員拘りが強すぎて「夢に夢中!」みたいな熱中して何も見えない感じだとダメだと思うし、逆に何の熱意もなく作品に関わっても・・問題解決の落としどころと手綱の握り具合が絶妙だと思う金森なのでした。

クリエイターが創作実現のため欲するもの(最終的には金?それとも時間?)をすべて実現できる人間がプロデューサーとしては最強なのでしょうけど・・。それはたぶん稀な存在なのでありましょう。

映像研の3人が渾身の力を振り絞って出来上がった予告編風の短編アニメ「マチェットを強く握れ!」。その映像に文字通り飲み込まれその世界に没入していく観衆たち。でも・・そんな素晴らしいアニメーションであるののにがダメ出しし合うオチの映像研の3人が頼もしい(笑)。

自分たちの考えた「最強の世界」はまだまだこんなもんじゃないぜ!ってことですね。次回も実に楽しみです!。

芝浜高校の生徒たちの人種が実に多国籍な感じ(笑)、そして自由でとっても楽しそう。芝浜の街の風景が少し混沌としているのは様々な人種の人々が住んでいるというのも一つの理由なのでしょうね。そして多国籍とは書きましたが、今まで劇中では「日本語の表記」しか登場しなかったことから考えると全員ほぼ日本語しか喋れない「日本人」なのでしょう・・。

様々な多様性を持った人たちが楽しく生きることが出来る「未来の日本」にぜひなってほしいものです。

フリーダムでフーリガンな生徒たちを抑える自宅警備員ならぬ「警備部」には笑った。民衆の自由とそれに対する体制の抑圧は常に隣りあわせなのか・・荒廃したその光景が実に「ノー・フューチャー」です(笑)。

 

『映像研には手を出すな!』配信情報

フジテレビオンデマンドで独占配信

 スタッフ・CAST

STAFF

原作 大童澄瞳 小学館 _ 月刊!スピリッツ 連載中
監督 湯浅政明
脚本 木戸雄一郎
音楽 オオルタイチ
キャラクターデザイン 浅野直之
美術監督 野村正信
色彩設計 中村絢郁
撮影監督 関谷能弘
編集 齋藤朱里
音響監督 木村絵理子
アニメーション制作 サイエンスSARU

CAST

浅草みどり:伊藤沙莉
金森さやか:田村睦心
水崎ツバメ:松岡美里
百目鬼:花守ゆみり
さかき・ソワンデ:小松未可子
藤本先生:井上和彦
ロボ研小野:小野友樹
ロボ研小林:小林裕介
ロボ研後藤:綿貫竜之介
ロボ研関:井澤詩織