臭覚を取り戻し初めて嗅いだ「匂い」に百鬼丸ちょっと悶絶!、そして初めて「どろろ」の名前呼んだシーンでちょっと感動!
・2019年冬アニメ『どろろ』第8話「さるの巻」視聴感想・作品情報等を書いています。作品をもう少し楽しんでいただく一助となれば幸いです。
前回の感想記事
百鬼丸は搾取されている村人の「逃がし屋」弥二郎と妖怪「絡新婦」ことおはぎの二人を見て「命の大切さ」を感じ、無駄な殺生をやめ妖である絡新婦を見逃します。そして最後のシーンではこれまで全く笑わなかった百鬼丸が、蜘蛛を殺さず逃がしたどろろを見て僅かな微笑みを浮かべて・・。
今までの「どろろ」と同じ作品とは思えない爽やかな終わり方が素晴らしい。前回の感想でも書きましたが何かを奪うことでしか取り戻せないのではなく、そうでなくても得る「大切なもの」はあるという最後のオチが実にいいですね。百鬼丸が「人間」を取り戻していくのに重要なエピソードだったと思います。
でも後でよく見返してみたらどろろが言っていたように「鼻で笑って」いました(笑)。人間らしい本当の「笑顔」を知るまでの道のりはまだまだ遠そうです。
それにしても「大切なこと」を教えてくれたのは妖怪だとは・・百鬼丸が本当に戦うべき者は何なのか?というお話しの方向性がより強まった気がします。百鬼丸が闘うべく生まれた理由は鬼神ではなく「人」なのですから・・人間ってコワイ!(笑)。
第8話「さるの巻」【ストーリー】
第8話 あらすじ
ある村では、黒雲をまとう大百足の鬼神を鎮めるために、若い娘を生贄として捧げる習わしがあった。姉が生贄となった少年・さると共に、百鬼丸はどろろと協力し鬼神に立ち向かう。(HP引用)
アニメ視聴感想(第8話)
生贄を食べるために現れた鬼神と対決する百鬼丸。しかし黒い灰をまとった鬼神は百鬼丸にはいつものように「見る」ことができず、生贄のお梅を鬼神に連れ去られてしまいます・・。今話も前回ハッピーエンドで終わってよかった!。
胸苦しい「苦い」エピソードもはもちろん必要ですが、そればっかりだとその味しかしなくなり「苦味」の良さも分からなくなってしまう。シリーズの構成のさじ加減として苦さも甘さも「半々」で、とても良い感じに思います。でも・・という事はこの後ツライ回も巡ってくるということなのかな?。
臭覚が戻った百鬼丸が嗅いだ初めての「臭い」は硫黄のニオイ。いわゆる「おなら」に近いその臭いに「ヤダー!何なのこれー!?」みたいな百鬼丸の表情がとてもいい(笑)。その後「お口直し」ならぬ「匂い直し」で花の香を嗅いでいるシーンにもちょっとクスリ。
そして何よりも今回の見せ場は、百鬼丸が初めて「どろろ」の名前を呼ぶところでしょう。このシーン「名前は大切なもの」というお梅がさるに言うセリフから繋がっていて、どろろ同様私もつい思わずホロり(涙)。前回もそうでしたがお話しの構成が絶妙で後味よい今話のエピソードでした。
放送・配信情報
放送局
TOKYO MX 毎週月曜22:00
BS11 毎週月曜24:30
時代劇専門チャンネル 毎週金曜26:00
配信
Amazon Prime Video等で配信
スタッフ・CAST声優
スタッフ
原作:手塚治虫
監督:古橋一浩
シリーズ構成:小林靖子
キャラクター原案:浅田弘幸
キャラクターデザイン:岩瀧智
美術監督:藤野真里
色彩設計:三笠修
撮影監督:大山佳久
編集:武宮むつみ
音楽:池頼広
音響監督:小泉紀介
音響効果:倉橋静男
アニメーション制作:MAPPA/手塚プロダクション
製作:ツインエンジン
CAST声優
百鬼丸:鈴木拡樹
どろろ:鈴木梨央
琵琶丸:佐々木睦
醍醐景光:内田直哉
多宝丸:千葉翔也
寿海:大塚明夫
縫の方:中村千絵
ナレーション:麦人